古代ローマ人とルネッサンス時代(16世紀)のイタリア人の生活水準はほとんど同じ【代表コラム】

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古代ローマ人とルネッサンス時代(16世紀)のイタリア人の生活水準はほとんど同じ【代表コラム】

そもそも暇だしカネもないのでWikipediaを読むのが数少ない趣味である。
ところで私ははマクロ経済がわからない。皆目わからない。
そんなことで脱線してなんとなく書いたのが先日のコメ価格の記事である。

本来に書きたかったことはこの記事だった。暇に任せてwikipediaで勉強していたときの驚きがベースになっている。
トリビアの泉が懐かしくなる感じのタイトルに書いてあるそれである。

この事が書いてあるのは何箇所かあるが、下記が短くてわかりやすい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/生活水準

wikipedia引用してお前はAIかと言われそうだが念の為。

 産業革命以前の世界の経済成長率は、ほぼゼロの状態で1500年以上も続いていたため、古代ローマ人と16世紀のイタリア人やイギリス人の生活水準はほとんど変わっていなかった

wikipediaだから適当だろうと言われそうだが、このテキストはこれはかの伊藤元重先生が書いているらしく、多分マクロ経済学的に間違いない。
> 伊藤元重 『はじめての経済学〈下〉』 日本経済新聞出版社〈日経文庫〉、2004年、25頁。

もっとも私は古代ローマ時代といえば、テルマエロマエしかしらない。つまり全く知らない。
つい同時代の日本の歴史のイメージに引きづられそうになるが、wikipediaによると男性の識字率が5〜30%以上あったというから、それなりに文明的な生活だったのかもしれない。
時代としての古代ローマは紀元前753年から紀元後476年というから、16世紀前までの約2000年間の間生活水準が変わらず、経済成長が見られなかったということになる。

つまり、長い歴史で考えると全く経済成長が見られない時代があったということなのだろう。それと比べると高々50年の間に高度経済成長、氷河期を経験して、常に経済成長を実現しなければならない近代国家というものの、儚く、そして忙(せわ)しない感じがなんともいえない。それに比べたらトランプ現象など歴史のよくある1ページなのだろう。

細かいことを気にせず、歴史的観点から物事を考えたいものだ。