学びのエフェクチュエーション【代表コラム】

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学びのエフェクチュエーション【代表コラム】

少しセミナー関連の業務とか、補助金申請とかで執筆力を失っておりました。久々の代表コラムです。

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今更感があるが、最近エフェクチュエーションという単語を知った。
いくつか目を通してみたが、エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」 | 書籍 | ダイヤモンド社  が読みやすくわかりやすいのでおすすめです。

大学教員の頃の経験を踏まえて、実践的な学びが身につく人と身につかない人に接したときの質的な違いがよく言語化されていて、いたく便利な言葉だなと思う。正確に言えば単語を知ったのはもう少し前だったのだが、少し食わず嫌いをしてた。

個人的には学びには大きく分けて「お金を払って学ぶ」「お金をもらって学ぶ」の2つがあると思っているが、その理解においても大変重要な概念というか問題提起な気がする。もらって学ぶは多分まだ書いてないのでまた近いうち書きたい。

ソフトウェア業界でよく知られるエッセーの文脈では、「伽藍とバザール」とか、「ウォーターフォールとアジャイル」みたいな概念に直結していると思う。

うまく言語化できる自信もないが、自分が退治しようとしている対象物(Object)に対して、存分に理解があり、操作可能であるスタンスで接するのか、そうでないのか。という言い方になるかもしれない。何らかの人工物を作り上げる事を考えた場合に、それが大量生産に適するもので事前にある程度試行錯誤を繰り返せるような事物であれば、ウォーターフォールもよい。しかし、新規ビジネス開発のような、要件すら流動的で不確実な現状であればアジャイルにとにかくやってみるというスタンスのほうが有効であるケースが多い。

エフェクチュエーションはそんなアジャイル思考を後押しする考え方である。AIの発展で激動の時代を迎えているマーケティングリサーチ業界、システム開発業界にあって、対象の複雑性はもはや制御しようにも無理だ。エフェクチュアルに、一緒に時代の荒波にぶつかっていくことを積極的に考えていきたい。