AIが初心者の参入障壁を下げる!? 〜家庭菜園・ガーデニングの新しい楽しみ方〜

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AIが初心者の参入障壁を下げる!? 〜家庭菜園・ガーデニングの新しい楽しみ方〜

個人的な話で恐縮ですが、自宅の庭で少しだけ野菜を育てています。最近「ガーデニング」という言葉よりも「家庭菜園」という言葉を見聞きする機会が多いなとふと感じ、試しにGoogleトレンドでここ10年の検索数を調べてみたところ、面白い動きがみられたのでご紹介します。

【楽しみながら役立つ趣味として注目される「家庭菜園」】

下の図表は、Googleトレンド※で「家庭菜園」と「ガーデニング」のキーワード検索をした結果です(2016年1月~2026年1月までの「家庭菜園」と「ガーデニング」の検索数推移を示しています)。

出典:Google トレンド

※Google トレンドは検索キーワードの人気度や関心の推移を時系列や地域別に把握できる簡易分析ツールです。
※データで示すスコアは検索の絶対数ではなく、指定期間内のピーク(100)を基準とした相対的な数値を示しています。また、Google検索者を対象とした結果であることなどを踏まえ、あくまでも参考指標として全体傾向を把握するものとなります。

 

傾向として以下のことが確認できます。
・「家庭菜園(青)」「ガーデニング(赤)」が同じ線形(1年に1回、ゴールデンウィーク前後に山があり、この時期に検索される件数が増加する)
・10年前は「ガーデニング」優勢だったが、2025年は「家庭菜園」が優勢
・ここ10年の動きをみると、コロナ禍の2020年が検索数トップ
・「家庭菜園」はここ1~2年でコロナ前の水準を上回るが、「ガーデニング」は減少が続く

「家庭菜園」の検索数が「ガーデニング」を上回っている背景には、近年の物価高による節約志向(より実利的な「家庭菜園」を志向する人が増えた可能性)、エコやサステナブルへの関心が高まるなか、家庭菜園は“楽しみながら役立つ趣味”として注目度が上がったのだろうかと想像します。

【興味はあるけど敬遠しがちな「家庭菜園」。AIがそのハードルを低くする?】

かくいう私も、「家庭菜園」を始めて10年ほど経ちます。1回として同じ生育条件がないなかで期待通りの作物を育てるのはむずかしく、失敗は多々あります。
家庭菜園に興味があっても“大変そう・難しそう”という理由で敬遠する方が多いというのも納得できます。

しかし、最近では、AIを活用した家庭菜園支援サービスが次々と登場しているようです。
・AI育成アシスタント:LINEのようにチャットで育て方を質問できるサポート機能
・植物診断アプリ:スマホで撮影するだけで病害虫や水不足などをAIが診断
・自動水やりプランター:AIが天気や植物の種類に合わせて最適なタイミングで水を供給
・生育モニタリング:IoTセンサーが気温・湿度・日照を自動記録し、アプリで生育状況を見える化

こうしたツールは一見すると少し専門的に感じられます。初心者が「簡単、すぐに使える」と思えるような見せ方をすること(もっというと、AIと感じさせないこと)が大切だと感じます。だれでも簡単に扱えるツールが一般的になることで、“大変そう・難しそう”という初心者の不安を取り除き、“誰でもできる趣味”として家庭菜園の裾野がさらに広がるのでは?と感じます。

【「家庭菜園」に限らず様々な場面で、新たなチャレンジの可能性が広がる】

同じように、「ガーデニング」においても、初心者の参入を後押ししてくれそうなサービスがあるようです。
・花壇デザインアプリ:庭やベランダの写真から、季節ごとの花の配置や色合いを提案
・開花時期予測アプリ:植えた花の開花タイミングを予測して、写真撮影のベストシーズンをお知らせ
・室内グリーンの最適配置提案:光量や湿度データから観葉植物を置くベストポジションを提案

ガーデニングをする際の心理的な障壁になりがちな「センスがない」「うまく組み合わせられない」という悩みをAIが補ってくれるかもしれません。

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AIは今や、さまざまな場面で活躍しています。
「効率化・省力化(人の代わりに動く)」という側面がある一方で、「相棒(人と一緒に考えてくれる)」という新しい使われ方も広がっています。実際、ちょっとした相談やアイデア出しの壁打ち、あるいは気軽なおしゃべり相手としてAIを活用する人も増えています。
「家庭菜園」や「ガーデニング」など特定のテーマに特化した相談相手になってくれる(AIを活用した)アプリは、新規ユーザーの参入障壁を低くして”始めやすさ”と“続けやすさ”を後押しするツールにもなりうるのでは?と考えています。

私がよく行くホームセンターでも、家庭菜園用の苗や土、プランターなどは豊富に並んでいますが、AIを活用した相談やサポートサービスはまだあまり見かけません。
もし、こうしたサポートがもっと身近になれば、「やってみよう」と思う人が増えて、家庭菜園の市場そのものも広がっていくのでは——そんなふうに感じています。

【文責・S】