2021年度春の高校生の進路選択において、新型コロナウイルス(Covid-19)感染症はどのような影響があったのか?
2021年3月に卒業した高校3年生に、進路検討での新型コロナウイルス感染症の影響について尋ねました。

  • 調査方法:Web調査(マーケティングアプリケーションズ社 MApps for Survey)
  • 調査時期:2021年3月23日~2021年4月9日
  • 対象者:以下3エリアに居住する、2021年3月卒業の高校3年生の男女
    関東エリア(茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)
    東海エリア(岐阜県・静岡県・愛知県・三重県)
    関西エリア(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県)
    有効回答数:310名(関東エリア150名・東海エリア60名・関西エリア100名)

高校卒業後、全体の8割が進学

2021年4月からの進路は、「大学」(62%)がもっとも高く、次いで「専門学校」(14%)、「就職」(10%)、「短期大学」(3%)でした。

高校在籍中の検討時は、全体の9割が進学を希望

進路検討時に検討した進路を尋ねたところ、「大学」(76%)「専門学校」(18%)が上位となり、過半数が進学を希望していました。
決定進路別にみると、大学進学者は、93%が検討時から「大学」を希望しており、希望通りの進路に進んだ生徒が過半数を占めています。
短期大学進学者の「短期大学」希望は56%・専門学校進学者の「専門学校」希望は59%と、大学進学者に比べて決定進路への希望は低く、いずれも検討時は4割が「大学」を希望していたことがわかります。
また、就職者においては、56%が検討時には「大学」「専門学校」などへの進学を希望していました。

3人に1人が、新型コロナウイルス感染症は進路検討に「影響があった」

新型コロナウイルス感染症は進路検討に影響があったか尋ねたところ、全体の33%が「影響があった」と回答しています。
特に、大学進学者・専門学校進学者・就職者で、「影響があった」の割合が3~4割を占めています。

新型コロナウイルス感染症により「どこを志望するか」「進学するか」再検討

新型コロナウイルス感染症は進路検討に「影響があった」回答者に、検討し直した・変更したことは何だったか尋ねたました。
上位は、「第一志望校」(28%)、「進学か就職か、進路選択」(24%)、「学校の種類」(21%)でした。
大学進学者における影響は、「第一志望校」(35%)、「受験校数」(22%)と、志望校の絞り込み・選択への影響が上位に挙がりました。
専門学校進学者は43%が「学校の種類」、就職者は67%が「進学か就職か、進路選択」と回答しており、検討時の希望進路を断念・変更した高校生が少なからずいたことがわかります。(※サンプル数が少ないため、参考値)

新型コロナウイルスの影響【自由既述より】

大学進学者への具体的な影響

  • 第一志望校の変更
    休校の影響で自習時間が増えて、志望校のランクを上げた
    '学校の休学が続き、それによって自分で学習する癖が付き、休校明けでも勉強の時間を取ることができた'
    '自分の時間が増えていたため指定校ではなく一般受験で行くこと'
    休校の影響で学力が落ち、志望校のランクを下げた
    '高校に通える期間が短くなり、学力が落ちたため高い目標の受験校を受けないことにした'
  • 地元進学に変更・希望分野を再検討
    '感染者が増えてきて県外に行くのは危ないと親に言われたから地元の大学にした'
    '法学部か国際系の学部のどちらかにしようとコロナ禍前は思っていたが、留学の目途が立たなくなったので国際系の学部はやめた'
  • オープンキャンパスの中止で志望校の理解が不充分
    'オープンキャンパスがなくなり気になっていた学校の魅力がわからず選択肢が減った'

専門学校進学者への具体的な影響

  • 自習では受験勉強が不充分で、大学進学を断念
    'もともとは大学を志望していましたが、新型コロナが流行したことによって学力面への影響が出てしまったので、方向性を大幅に変えて専門学校へ…'

就職者への具体的な影響

  • 家計状況が悪化し、進学を断念
    'コロナの影響で家計に心配があり、進学を断念した'
  • 求人数の減少
    '事務職の求人が少なかった'

 

大学入学共通テストへの移行など大学入試改革が始まる年に、新型コロナ感染症の世界的流行という未曽有の状況におかれた高校3年生の進路検討は、「再検討」「変更」の局面が多かったことがうかがわれる結果となりました。
– 2020年春の全国一斉休校による、授業・受験勉強の進度への影響
(自習をできた/できなかったで、志望校選択について真逆な影響が起きています)
– 大学・専門学校のオープンキャンパスがオンライン上での開催に変更されたことによる、情報収集への影響
– 国境・県境をまたいでの移動が制限されることによる、志望校・志望分野の変更
…など。
また、就職者において'家計に心配があり、進学を断念した'という回答があったように、家庭全体に与えた影響も看過できません。

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