お土産が観光マーケティングにもたらす効果

お土産が観光マーケティングにもたらす効果には、実際に買う「来訪者」と地元の「販売者」、それぞれの立場ごとにベネフィットがあります。来訪者の方にとっては、お土産は旅行の記念品や思い出の品になるなどわかりやすく、販売者には、地元の魅力を拡散することや地域の産業の発展、経済効果が生まれます。お土産開発に力を入れることで、観光マーケティングに大きな効果を与えることができるでしょう。

そこで、今回は商品開発をする際のヒントとなるデータを取得するため、お土産に関する自主調査を行い、5/29(水)にセミナーを実施しました。セミナーでは、自主調査の結果報告、「役に立つデータ」を取得するための調査のポイントについて詳しくご紹介しました。この記事では、セミナーでご紹介した内容の一部と、調査の分析に使用した自由回答の分析方法についてご紹介をします。

調査概要

調査主体:株式会社アンド・ディ

調査方法 :インターネットによるアンケート調査

調査対象者 :一都三県在住の20~69歳女性で2023年7月以降に国内旅行に行き、その旅行でお土産を購入した人

有効回答数 :504名

調査時期:2024年5月8日~5月10日

 

お土産の購入実態と購入予算が多い世代とは

旅行をした人の約8割がお土産を購入し、その内9割以上がだいたいの予算感があることがわかります。

その予算感の内訳をみると、お土産の平均予算は「3,000~4,999円」の割合が最も高くなっています。しかし、「10,000円〜19,999円」にも山ができていることがわかります。実は、30代女性でこの層の割合が多いということが年代別のクロス集計から確認することができます。

では30代女性の予算が高いのはなぜでしょうか?1つにお土産を多く配っているのではないかという仮説が考えられます。そこで、お土産の渡し先を確認すると、「家族・恋人」「知人・友人」「職場の人」いずれも他年代と同程度で、「自分」に買う人がどの年代よりも多いことが読み取れます。30代女性では、収入が安定し経済的な余裕ができる年代であることや、晩婚化で未婚率が年々上昇し自分へ投資する傾向があることが、お土産の平均予算が他年代と比べて高い理由と考えられます。お土産開発の上で30代女性はキーパーソンといえそうです。

 

調査のポイント・自由回答のデメリットとは

上記でご紹介した「お土産の購入実態」の他、お土産商品開発のヒントとなるような消費者のニーズなどもアンケート調査でデータを取得することができます。例えば、「実際に買ってよかったお土産」「その理由」を聞きたい場合、選択肢で聞くか、自由回答で聞くか、悩むポイントかと思います。回答内容の予測がつきにくいため、自由回答が適しているが集計・分析にコストがかかり、結果が可視化しにくい。

そのようなお悩みを解消できる、結果の可視化の方法として「意味ネットワーク分析」と、集計と可視化をAIで行う「Codist」をご紹介をさせていただきます。

 

意味ネットワーク分析の使用事例

「意味ネットワーク分析」は回答数が多いものを大きく示し、また対応する回答をつなぐことで、自由回答の関連性・因果関係をわかりやすく示すことができます。例えば、以下の図からは、「地元のお菓子」を買った理由は、「味がおいしい・おいしそうだから」「そこでしか買えないから」などがあることと、図の大きさから、自由回答の中での割合も一目でわかります。このように、「意味ネットワーク分析」を用いることで、自由回答の内容を可視化でき、理解しやすくなります。

「勝手よかったもの」と「その理由」

 

Codistの使用事例

「Codist」では、自由回答をコピー&ペーストするだけで、自動でコードを作成し割り振り、結果を可視化することができます。

1.分類コードの準備

今回は事前に用意したタグを使用しましたが、Codistがコードを生成することもできます。分類コードの数を調整することができ、生成するコードの長さも設定可能です。また、コードを確認した後にご自身でも修正できます。

2.テキスト読み込み

自由回答テキストをサイトに入力します。同時に、コード化設定からコード付け設定も行います。コード付け設定では、各回答に付与されるコードの数は「単一」にしました。

3.コード付けの実行

コード化設定も完了し、コード付け実行を行います。今回は684件の自由回答を入力し、約2分ですべてのコード付けを完了しました。このようにグラフも作成し、自由回答の可視化が容易にできます。

「現地でないと買えない」「おいしかったから」というコードと単語が一致する自由回答は正確に割り振ることができます。さらに、例えば「知る人ぞ知る名品だから」という自由回答を「珍しい・希少性が高いから・限定品」に割り振るなど、意味を推測してコードを割り振ることも可能です。

4.最終修正

Codistの出力後、最終的な確認を行います。結果をエクセルで出力できるため、細かい点を後から自分で微調整することができます。今回の使用事例では、分類時に「いずれもあてはまらない」に割り振られた76件の内容を確認し、手動で直すなどを行いました。

Codistは会員登録なしで無料でお試しいただけます。https://codist.and-d.co.jp/

また、IT導入補助金2024の対象ツールに選ばれました。そのため、中小企業・小規模事業者がITツール導入の際に金額の補助を受けて使用できるツールになっております。(詳細はコチラ)

※Codistの利用方法はコチラを参照ください

 

今回の記事ではお土産の購入実態調査の結果と自由回答の分析ツールについてご紹介をさせていただきました。データがほしいけど調査の仕方が分からない方、調査はしているが分析でお悩みがある方など、是非アンド・ディにご相談ください。

詳細データダウンロード

文中で紹介したデータを含むセミナー内でご紹介した内容については、お手数ですが下記フォームに必要事項ご入力の上、表示されるリンクからダウンロードをお願いします。(下記のフォームに必要事項を入力して「送信」を押していただきますとダウンロードリンクが表示されます。)※セミナー資料から公開用に一部データを抜粋したものになります。

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【自主調査結果の引用・転載について】
この記事は、アンド・ディ自主調査全質問項目から抜粋し作成しています。「(株)アンド・ディ 〇〇調査」など出典を明記の上で、引用・転載をしていただきますようお願いいたします。またその際、ご利用される旨をご連絡ください。

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