全国で新型コロナウイルスワクチンの接種が開始になってから、もうすぐ3ヶ月が経ちます。まだまだ日本全体での接種率は高くありませんが、接種率が高まることで、今まで自粛していたことも少しずつ解禁され、まさに「新しい生活様式」が始まりますね。

一都三県の20~69歳男女に、新型コロナウイルスワクチンの接種開始から3ヶ月が経過した今の気持ちについて尋ねました。

  • 調査方法:Web調査(マーケティングアプリケーションズ社 Mapps for Survey)
  •  調査時期:2021年7月1日~2021年7月2日
  •  調査対象者:一都三県在住 20~69歳男女 1,003名

20~40代は接種を「迷っている」もしくは「接種意向なし」が「接種意向あり」を上回る結果に。

年代が高くなるにつれ、接種意向が高まります。年代別にみると、60代はすでに接種している方+接種意向ありが76%を占め、50代でも70%と高い水準です。しかし40代以下になると、急激に「接種意向あり」の割合は低くなり、「態度保留+接種意向なし」が接種意向を上回ります。

 

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ワクチン接種を「迷っている・意向がない理由」は、『副反応が心配だから』が67%でトップ。

どの年代でも「副反応への心配」「効果への不安」は上位2を占めてはいるものの、年代が低くなるにつれて『副反応が心配だから』の割合は下がる傾向で、50~60代に比べ20~30代では-20ポイント程度低くなっています。

20~30代での理由の特徴としては、他の年代と比較して突出して高い理由がなく、『予約や接種会場へ行く時間がないから』『家族や友人・知人から接種しない方がいいと言われたから』『自分は感染しないと思うから』などに分散していることが挙げられます。

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ワクチン接種を迷っている・意向がない層は、情報量が非常に少なく、4人に1人は情報を入手していないと回答。

接種意向者と態度保留・非意向者の情報入手先を比べてみると、意向者では『テレビや新聞の論説、報道』『テレビや新聞などの医師や感染対策の専門家の発言』に加え『自治体のインターネットサイト、広報誌など』からの情報入手が3割以上に対して、態度保留・非意向者は非常に低い入手率となっていることがわかります。また他の情報源もほとんど接種意向者において高いです。

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未知のウイルスやワクチンに対して、どの情報が信頼できるか?を判断するためには、色々な情報を仕入れ、自分で判断していくことが必要ではないかと思います。

ワクチン接種した・接種意向者が、「これまで自粛していたが実施しようと思うこと」Top3は、『旅行』『飲食店での食事』『友達や家族と会う』

移動が制限される状態が長く続いていることもあり、いずれの年代においても『旅行』への意向が最も高いことがわかります。また、『飲食店での食事』『友達や家族と会う』など、コロナ以前の生活で「ふつうにできていたこと」をしたい、という意向も高いことがわかります。

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一方で、各年代とも4~5人に1人の割合で「ワクチンを接種しても自粛を続ける」という方が見受けられます。

リサーチャーの視点から

コロナ禍において、旅行のニーズも変化しましたし(弊社自主調査)、オンラインツアーなどの新しい旅の形も登場しました。ただし、『旅』とは、空気を感じ、匂いや味・実際に見て感じるものがあるからこそ感動が生まれる物だと思います。ワクチンを接種したからと言って、コロナ以前と同様の生活ができるわけではなく、「新しい生活様式」に則った行動が求められています。情報を積極的に入手し、正しい情報を選択し判断する行動で、どうすれば少しでもコロナ以前の生活に少しでも近づくようにできるのかを考えるタイミングなのではないでしょうか?

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