地域を訪れる観光客に対する「観光客満足度調査」は、多くの組織が、日本版DMOの必須KPIを測定する目的ですでに実施されていると思います。
今回は、観光客ではなく、地域にお住いの住民の皆様の意識やニーズの把握・今後の戦略策定のために欠かせない「住民意識調査」についてご紹介いたします。

住民意識と観光

観光地域づくりにおける主要なプレイヤーは「来訪者」「住民」「観光事業者」であり、その3者間のマーケティング活動を活発にし、好循環を生むような仕組みをマネジメントするのがDMOや観光組織にあたります。
観光地域づくりの目的は、地域の「観光」をベースに、住民が「未来に向けて継続的にその地での営みを続けていける」ための仕組みと実践を行っていくことです。

最終的には、住民の皆さんが'幸せ'になること。

そのためには、'観光地域づくり'を進めていくことの恩恵を、住民の皆さんに感じてもらえるようにすることが必要になります。
そして、観光の起点である来訪者にとってその地域が「訪れたくなる場所」になるためには、まずは住民の皆様が自分の地域で住まうことへの「愛着」「誇り」を持つことが不可欠だということを理解していただくことが必要になるのです。

'住んでよし'の力を可視化する

自地域で住まうことへの「愛着」「誇り」を持つこと=住んでよし の地域になること。
観光地域づくりのマーケティングにおける「住民意識調査」は'住んでよし'の力を可視化するものです。
来訪者満足度同様、DMO・観光推進組織における重要なKPIとして注目していくデータなのです。

自主調査を実施しました!

アンド・ディでは、全国6都道府県において「住民意識」について自主調査を実施いたしました。

調査概要

調査主体:株式会社アンド・ディ
調査方法 :LINEリサーチ プラットフォーム利用の調査
調査対象者 :宮城県・茨城県・静岡県・京都府・広島県・大分県在住 20~69歳
有効回答数 :321名
調査時期:2022年5月13日(金)~5月16日(月)

調査結果分析

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全体として、「総合満足度」は満足している(Top3小計)が8割前後となっています。
その「総合満足度」を支える各指標を見ると、「観光振興を軸に地域の知名度が上がること」は7割を占めています。
ただし、「観光客が増加すること」「移住者が増えること」に関しては、6割程度と若干スコアが下がり、'知名度UPはいいが、地元以外の人が増えることは少し抵抗がある'と感じているようです。
また、「観光振興への取組みへの参加意向」は3割前後と、積極的に「観光地域づくり」に関与する意識はそれほど強くありません。
都道府県によって意識の差が見られます。'京都府'は日本でも有数の観光地であり、オーバーツーリズムによる住民生活への影響が顕著な地域でもあります。

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京都居住者ではやはり、観光推進により知名度がUPすることは誇らしいが、観光客が多く訪れることは好ましくない・・という意識をうかがうことができます。
弊社のこれまでの調査実績でも確認できておりますが、観光客の増加による弊害(ゴミが増える・治安が悪くなる・渋滞などが起きること)は、現実にはまだ起きていなくても、住民の方にとっては容易に想定できることなのです。
そのような不安を払拭し、観光地域づくりの恩恵を住民に感じてもらえるようにすることがDMO・観光推進組織の役割です。

アンド・ディの住民意識調査

アンド・ディでは、自主調査の項目以外に以下のような項目を含め、観光地域づくりに携わる皆様が理解しやすい調査を実施しております。

・自地域の資源・歴史・文化の住民浸透度
・DMOなど推進組織の活動認知
・観光客が増加することでの「良い点」「悪い点(懸念)」
・観光振興への取組みへの参加意向について「参加したい理由」「参加したくない理由」
・自地域に住まうことでの満足理由・不満理由

上記の調査結果を基に、「現在の自地域の住民意識がどの程度の水準なのか」をお示しし、「満足度を上げていくためにまずはどのようなことを進めていくべきか」のアドバイスをさせていただきます。

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【お問合せ窓口】
〒105-0003 東京都港区西新橋1-5-5 ビュロー西新橋2F
TEL:03-6257-1740
E-MAIL:post@and-d.co.jp

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【自主調査結果の引用・転載について】
この記事は、アンド・ディ自主調査全質問項目から抜粋し作成しています。「(株)アンド・ディ 〇〇調査」など出典を明記の上で、引用・転載をしていただきますようお願いいたします。またその際、ご利用される旨をご連絡ください。

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