2023年3月13日より、マスクの着用が個人の判断に委ねられ、新型コロナウイルスの感染拡大防止規制が徐々に緩和されつつあります。観光についても外国人の受け入れが再開されつつあり今後訪日外国人の増加が見込まれる状況です。
そのような中、観光庁は同年同月、観光立国推進基本計画を6年ぶりに改定する動きを取り、「持続可能な観光地域づくり」「消費額拡大」「地方誘客促進」の3つをキーワードとして掲げています。
近年「持続可能」というワードを耳にする機会が多いですが、観光における「持続可能」とはどのようなことで観光客はどの程度意識しているのでしょうか。
今回は「持続可能な観光」=「サステナブルツーリズム」に関する意識調査を行いました。

調査概要

調査主体:株式会社アンド・ディ
調査方法 :インターネットによるアンケート調査(GMOリサーチ(株)提携モニターを利用)
調査対象者 :一都三県在住の20~79歳男女で半年に一回以上宿泊を伴う国内旅行をする人
有効回答数 :180名
調査時期:2023年3月16日~3月17日

旅行を計画する際、その地域に自然・食文化・歴史的な建造物や史跡があるかどうかを意識する人は半数〜7割と多い。
一方で、地元住民や地球環境に配慮した行動を意識する人は1割前後に留まる。

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サステナブルツーリズムとは簡単に言うと、「地域の自然環境の保護や地球環境への配慮に努めつつ、その地域の経済を発展させ地元住民の生活をよくする観光」です。
例えば、地域の自然や食文化を活かした体験や地球環境や地元住民の生活に配慮することがサステナブルツーリズムへの貢献に該当します。

そのようなことを旅行計画時に意識するか聴取したところ、「その地域の自然環境や景観を体験できること」が最も高く65%、次いで「その地域の郷土料理を味わえ、地産地消に貢献できること」(56%)「その地域固有の歴史的建造物、史跡等の文化遺産が見られること」(46%)も4割を超えて上位です。その地固有の自然や資源、食の体験を旅行計画時に意識している人は相対的に多く、地域の資源の保全や経済の発展につながることから間接的ではありますがサステナビリティに貢献する重要な意識となります。
一方で「地元住民の生活を妨げないようにするために、比較的混雑しない場所・時間帯を選ぶこと」(13%)「宿泊施設で過剰なサービス(不要な使い捨てアメニティの提供、頻繁なタオル・シーツの交換など)が提供されていないこと」(10%)「CO2排出をできるだけ減らすために、移動や観光には公共交通機関を利用すること」(9%)など、地元住民や地球環境に配慮した行動の意識は1割前後に留まり、直接的なサステナビリティへの貢献を念頭に置いて旅行を計画する人はまだまだ少ないことが推測されます。

旅行中に体験したい・取り組みたい項目では、食文化の体験や地産地消に貢献する取組など『食』に関することが上位。
性年代別にみると、年代が高い女性のスコアが全体的に高く、前向きな態度を示している。

※属性別のデータはページ下部のフォームより詳細をダウンロードしてご覧ください

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旅行中に体験したい、取り組みたい項目を聴取したところ、「地域の食文化を体験することができる飲食店や宿泊施設の利用」(58%)が突出して高い結果となりました。「その地域で生産された農畜産物を積極的に使用し、地産地消に貢献できる飲食店や宿泊施設の利用」(39%)「地域の歴史的な建造物や史跡を現地のガイド付きで巡ることができるツアー」(32%)も3割を超えて上位です。上位4つは『自然・食文化・歴史的な建造物や史跡』に関する項目で、前問を踏襲する結果です。
詳細データを確認し(※ページ下部のフォームよりダウンロードできます)性別でみると、ほとんどの項目で女性のスコアが男性を上回りました。
また性年代別でみると、「女性40〜50代」「女性60〜70代」は全体的にスコアが高く、平均回答個数も3を超えて高いです。
サステナブルツーリズムを見据えたアクティビティや体験プログラムを企画する際のターゲットとして有望と考えられます。

割高料金でのサステナブルツーリズム貢献意向について、1割の人が「せひ選びたい」(旅行の予算をオーバーしてもサステナブルツーリズムに貢献したい)と回答。
全体の半数が「旅行の予算内に収まる範囲で選びたい」と回答。

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観光庁がサステナブルツーリズムを推進している一方で、現地ではその導入に多額のコストがかかることが課題としてあります。そこで割高料金でのサステナブルツーリズム貢献意向を聴取したところ、1割の人が「せひ選びたい」(旅行の予算をオーバーしてもサステナブルツーリズムに貢献したい)と回答しました。また、約6割の人が貢献したい意思を示しました。
ただ、「あくまでも旅行の予算内で」と回答した人が全体の半数となり、料金の設定については重要となりそうです。

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【自主調査結果の引用・転載について】
この記事は、アンド・ディ自主調査全質問項目から抜粋し作成しています。「(株)アンド・ディ 〇〇調査」など出典を明記の上で、引用・転載をしていただきますようお願いいたします。またその際、ご利用される旨をご連絡ください。

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