2026/07/07
2026/07/07
令和7年4月に改訂された観光庁の「観光地域づくり法人(DMO)によるKGI・KPI計測に係る手引書 ver1.0」では、「持続可能な観光に対する住民満足度」が新たな必須KPIとして追加されました。つまり、住民意識調査はDMOにとって”任意の取り組み”から”義務”へと位置づけが変わっています。
しかし実際には、「何をどう測ればいいのかわからない」「毎年実施する予算もマンパワーもない」という声を多くのDMOからお聞きします。本記事では、①KPIの体系化、②現実的な実査設計、③アンド・ディの支援内容の3点をご紹介します。
① 住民意識調査のKPIを体系化する
なぜ「持続可能な観光に対する住民満足度」を測るのか
観光地域づくりの目的は、来訪者・住民・観光事業者の三者にとって好循環を生み出すことです。その中で住民にとっての最大の恩恵は、自分が暮らす地域への「誇り」や「満足度(幸福度)」が高まることです。
観光庁の手引きでは、この「住民の幸福度」を実現するための持続可能な観光(環境・社会・文化のバランス)の達成度を測る指標として、「持続可能な観光に対する住民満足度」の計測が求められています。
| 観光庁の整理 | 内容 |
|---|---|
| KGI(最終目標) | 住民が幸せになる/地域への誇り・愛着が強まる |
| KSF(成功要因) | 環境・歴史・文化の保全とのバランス(持続可能な観光地であること) |
| 必須KPI(新設) | 持続可能な観光に対する住民満足度 |
アンド・ディの分析構造:3層のKPI体系
アンド・ディでは、「持続可能な観光に対する住民満足度」を単体で測るだけでなく、「なぜその数値なのか」「何を改善すれば上がるのか」まで把握できる3層の分析構造を採用しています。
【第1層】と【第2層】における「ドライバー分析」では、”持続可能な観光に対する満足度”の向上に、どのアクションが最も強い影響を持つのかを解明します。
【第2層】と【第3層】における「準ドライバー分析」では、ドライバー分析で影響力が最も高かったアクションをさらに高めるために、住民の皆さまにどのような変化を実感していただく必要があるのかを解明します。
この2つの分析を経ることで、「住民の皆さまに感じていただくべき変化」=「DMOとして取り組むべき活動・住民が実感しやすい環境づくり」が明確になり、PDCAを着実に回していくことができます。

アンド・ディの住民意識調査の分析は、パーセンテージと相関で算出するだけでなく、3層構造を100点満点に得点化して分析します。
100点満点の得点化で分析することのメリットは以下のとおりです。
- ① 直観的な理解のしやすさ:「38.7%」より「53点」という得点のほうが、現状をひと目で把握できます。
- ② 変化量の明確化:%の差よりも点数のほうが、前年比や施策前後の変化が具体的に伝わります。
- ③ 関係者間での意識の共通化:行政・DMO・事業者など多様な関係者が、同じ指標で説明・目標設定しやすくなります。
データの活かし方
この3層構造で把握することで、単なる「住民満足度○%」という報告書ではなく、「今年度は⑤を重点施策にすべき」「来年度はこの準ドライバーを改善する」という具体的な戦略立案に直結するデータ活用が可能になります。また、経年比較により施策の効果検証もできます。
② 毎年続けるための実査設計
観光庁の指針 vs. 現場の実態
観光庁の手引きでは、KPIは毎年計測することが求められています。しかし実際には、
- 💰 郵送調査の実施コスト(印刷・発送・回収・入力)
- 👥 調査設計・集計・報告書作成のマンパワー
- 🤝 住民への依頼・協力体制の構築
といった現実的な課題から、毎年フル規模の調査を行うことは多くのDMOにとって難しいのが実態です。
推奨する「3年サイクル+毎年コアKPI」設計
アンド・ディでは、費用・マンパワーの現実的な制約を踏まえ、以下の2段階の調査サイクルを推奨しています。
| 頻度 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 3年に1回 (基幹調査) |
フル調査票(Q1〜Q16程度) ・ドライバー全項目 ・準ドライバー(良い変化の実感) ・自由回答 ・属性クロス分析 |
KPI体系全体の現状把握 戦略策定の基礎データ収集 住民の詳細な意識・ニーズ把握 |
| 毎年 (モニタリング調査) |
コアKPIのみ(5〜8問程度) ・持続可能な観光地としての満足度 ・ドライバー5項目 ・地域への誇り・満足度 |
必須KPIの継続計測 施策効果の年次検証 経年トレンドの把握 |
モニタリング調査はコアKPI指標のみに絞ることで、設問数を大幅に削減し、調査費用や回答者負担を減らすことができます。
③ アンド・ディの住民意識調査
アンド・ディの住民意識調査でできること
アンド・ディでは、全国の複数DMO・観光推進組織を対象に、住民意識調査を継続的に実施してきた実績があります。調査票のサンプルや報告書のイメージは、お問い合わせの際にご提供できます。
| 対応内容 | 詳細 |
|---|---|
| 調査方法 | 郵送留置き調査・インターネット調査(QR/URL併記)・自治体システム活用など、地域の実情に合わせて設計 |
| 調査内容 | 観光推進活動の認知・参加意向、観光客増加への意識、KPI5指標、地域への誇り・満足度 など |
| 分析アウトプット | 経年比較、属性別クロス分析、ドライバー分析、他DMOとのベンチマーク、戦略提言 |
アンド・ディが提供する価値
📐 調査設計
観光庁手引きに準拠しながら、各DMOのビジョン・課題に合わせた調査票を設計。フル調査・モニタリング調査の両方に対応します。
📊 分析・報告
3層のKPI体系に基づく分析。経年比較・他DMOとのベンチマーク・属性クロス分析を組み合わせ、実務に使える報告書を作成します。
🗺️ 戦略提言
「数字を見せるだけ」で終わりません。ドライバー分析の結果から「次年度に何を優先すべきか」を具体的にアドバイスします。
こんなDMO・観光組織にお勧めです
- 来訪者満足度調査は実施しているが、住民意識調査はまだ手つかず
- 「持続可能な観光に対する住民満足度」の計測をどう始めればよいかわからない
- 毎年調査を実施したいが、コスト・マンパワーの面で継続が難しい
- 調査結果を戦略策定に活かしたい
- 来年度の観光振興計画やDMO登録更新を控えている
調査規模・予算・スケジュールなど、まずはお気軽にご相談ください。
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